幼なじみじゃイヤなんだ。
「うん。勘違いしてたね。先生こそ“充電=ケータイ”なんてさぁ依存の証拠だと思わない?」


「まぁそうだな。でも普通は、充電って聞いたら、そう思うかもな」


「私達は違うんだけどね!」





顔を見合わせて笑う。


流瑠の笑顔を見てホッとしたのがなんだか久しぶりに思えた。






「ところで、どんな夢見てたんだよ」


「小学校の時にいたやまなし ひろと君にいじめられた夢」


「あぁ!“おもらし ひろと”?」


「そう!そう!油性ペンで”おもらし ひろと”だよ」


「あれから俺めちゃくちゃ先生に怒られたんだよな。そしたら、桜が『流瑠はお返ししただけなのに』って泣いて先生に訴えてたな」





思い出してケタケタ笑ってる。





「え?『お返し』?」

「そう!そう!『仕返し』の言い間違い!」





目に涙が浮かぶほど笑ってる。

ふん!と顔を背ける。





「また、バカにしてるっ!よく覚えているよね!そんな細かい事まで」


「桜の事ならなんだって覚えてるよ」





笑いながら言った。




「え?」





思わず流瑠を見上げる。

私のびっくりした顔を見て、流瑠が、しまった!と言わんばかりに、口元を押さえた。





「…あ、いや、ほら!桜の行動は笑えるモノが多いから、忘れられないんだよ」

「う、うん」





赤くなっている流瑠につられて私も頬を熱くする。


お互いの顔が見られないまま予鈴のチャイムが鳴った。
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