幼なじみじゃイヤなんだ。
流瑠の顔を見ないまま、「教室に戻ろう」と言ってから階段を上ろうとした。





「桜」


「え?」





そんな私の手首を掴える流瑠。




振り向いて流瑠の顔を見る。


顔はきっとまだ赤いまま、心臓までもが大騒ぎし始める。






「授業、サボろっか?」


「…えぇっ!?何言ってんのよ流瑠!」


「遠藤が言ってたろ。『そんなに眠いなら寝てから授業に戻れ』って」






そう言えば言っていた。『教室で寝るのはみんなの迷惑だから保健室行け』って言ってたっけ。






「保健室行くの?」


「ううん。屋上に行く」


「えぇ!?先生は保健室で寝ろって言ってた……って…わっ!流瑠っ!!」





流瑠は私のそんな言葉も無視して、手首を掴んだまま階段を上り始めた。






< 290 / 606 >

この作品をシェア

pagetop