One Night Lovers
ネネにそそのかされて避暑地に来たものの、と目の前の男二人を盗み見た。
どっちかが占い師の言った「いい男」なのだろうか。二人には悪いけど、今のところそういう予感は全くない。私の考える「いい男」とは何かが違う。
「会社はどの辺にあるの?」
ネネとトシユキはお互い支障が出ない程度に会社や自宅周辺の情報交換をしていた。
あまりご近所だと引いてしまうが、少し接点があるくらいだと話が弾むものだ。
実際、トシユキが以前通っていたスポーツクラブが、私たちの会社の近くだと判明して盛り上がる。
「あの近くにもうすぐ大きなビルが建つよね?」
「そうなんです。冬に開業予定って書いてありましたよ。今からすっごく楽しみ!」
ぼんやりしていると「ね?」と隣から肘で突かれた。
慌てて愛想笑いを浮かべて相槌を打つ。
「トシさんとケイゴさんのお仕事は?」
屈託ない笑顔でネネが言った。すぐに私の耳がピンと反応する。
それは是非とも聞きたい。場合によっては二人のうちのどちらかが「いい男」に昇格する可能性がある。
やはりこの歳になると「いい男」の条件はより現実的に、そしてより厳しくなるというものだ。
どっちかが占い師の言った「いい男」なのだろうか。二人には悪いけど、今のところそういう予感は全くない。私の考える「いい男」とは何かが違う。
「会社はどの辺にあるの?」
ネネとトシユキはお互い支障が出ない程度に会社や自宅周辺の情報交換をしていた。
あまりご近所だと引いてしまうが、少し接点があるくらいだと話が弾むものだ。
実際、トシユキが以前通っていたスポーツクラブが、私たちの会社の近くだと判明して盛り上がる。
「あの近くにもうすぐ大きなビルが建つよね?」
「そうなんです。冬に開業予定って書いてありましたよ。今からすっごく楽しみ!」
ぼんやりしていると「ね?」と隣から肘で突かれた。
慌てて愛想笑いを浮かべて相槌を打つ。
「トシさんとケイゴさんのお仕事は?」
屈託ない笑顔でネネが言った。すぐに私の耳がピンと反応する。
それは是非とも聞きたい。場合によっては二人のうちのどちらかが「いい男」に昇格する可能性がある。
やはりこの歳になると「いい男」の条件はより現実的に、そしてより厳しくなるというものだ。