妄毒シチュー

誰もいなくなった部屋であたしは大きく伸びをする。

窓枠に腰をかけ、涼しくなってきた夜風に当たりながら夏の夜空を見上げた。


どこかで誰かが花火をしているのか、風にのって微かに火薬のにおいがした。
小さく響くヒグラシの鳴く声をぼんやりと聞きながら、自然とあたしは笑っていた。


なんだか
幸せなんだか不幸なんだかよくわからない変な一日。



もしまたニセ天使に会えたら
今度はあたしが彼に聞いてみよう。



ねぇ、もし願い事が叶うとしたら
何をお願いする?



< 121 / 122 >

この作品をシェア

pagetop