体だけでも繋ぎ止めたい
優夜の腕に力が入ると
体が更に密着する。
「ちょっ…またいつもの冗談でしょ?」
「冗談?」
「!?」
優夜と視線が重なると
思ったよりも近かった。
きっと、距離にしたら3cmくらいだろうか。
「あ〜…そう!冗談」
そう言って、優夜が両手を上げた。
冗談を言う時は
決まって笑っているはずなのに
優夜の顔が横を向いてて、それすら分からない。
「なんでそっち向くの?」
「うるさい」
う…うるさいってなに?
優夜が、珍しく不機嫌な声を出した。
「そんなことは気にしなくていいから!それより、後でオレに付き合って」
そして、すぐにこっちを向いた優夜はやっぱり少しだけムッとした顔をしていた。
「なんで?」
「いい所。連れてくって言っただろ」
だろって言った……
なんか、口調まで変わって
本当に優夜らしくない。