飼い犬に手を噛まれまして

「無理です……ごめんなさ……先輩が好きすぎて……」


 長い廊下を通って、柔らかいベッドに寝かされた。もう訳がわからない。


 スーツのジャケットを脱ぎ、スルリとネクタイを解いた郡司先輩は、すごく余裕がある。

 余裕がないのは、私だけで……たくさんの先輩の香りに包まれて……





 もう、何も考えられない。




 先輩が、欲しい。






 今までの触れるだけのキスとは、全然違う荒々しいキス。

 めちゃくちゃにして欲しい。優しくなんて抱かれたくない。


 先輩の綺麗な肌に指を這わす。薄茶色い髪に指を通した。

 そして熱心に口づける。その倍、荒々しい口づけを体中に返されて、頭の中は先輩のことしか考えられなくなった。



「…………好きだよ」


「私も……っん……先輩が好きです」





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