華〜ハナ〜Ⅲ【完結】






目の前にいるのは、黒い髪に深く深く暗い瞳を持つ男の子。


4歳か、5歳くらいだろうか。


俺のことを見てニコニコと笑っている。




「レンジ、」



その名前は、俺の名前だ。


この男の子は、誰だ?




この男の子は―――――




――――俺の、兄。







妙にしっくりきて、ああ俺には兄貴がいたのかと納得した。



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