pianissimo．

呆れてポカンと眺めていると、不意に笑い声は止み、

「てめぇ、どこ中だ？　ああ？」

ライガは威嚇するような真顔で、不良中学生定番の飽きるほど聞き慣れたセリフを吐く。そうして、またプッと吹き出し、再び大爆笑。


遠慮も容赦も何もないライガの本音１００パーセント攻撃は、結構な破壊力だ。正直、傷付く。けれど嫌じゃない、憎めない。だから余計に腹が立つ。



「バカにしてる」

ボソリ、断定口調で不満をこぼした。

「え？　してねぇよ？　凜子先輩、可愛いー、惚れた」

言ってまた、「ふっ……ふふっ……」と堪えきれずに笑い声を漏らした。




例え冗談でも――
そういうことは言ったらいけないと思う……。