pianissimo.
「それ聞いた彼女がブチ切れて、朝っぱらから大喧嘩だって。なんかめんどくさいことになってるっぽい。ラッシー大丈夫?」

ようやく顔を上げた郁香が、心配そうに聞く。

彼女の方だって、他の男子と帰ったくせに。ブチ切れるとか意味がわからない。喧嘩の原因は、むしろそっちじゃないの? と思う。



「全然大丈夫だと思うよ。ホントにやましいことなんか何もないから。というか、有る訳ないじゃん」

余りにバカバカしくて、思わず声を上げて笑ってしまった。あの可憐な桃色パンジーが、私なんかにヤキモチ焼くなんて、とんでもなくバカげていて可笑しい。


「大丈夫ならいいけど。とにかく、もう関わらない方がいいよ、あんな不良」


郁香のその言葉にカチンときた。


< 60 / 401 >

この作品をシェア

pagetop