誠の桜に止まる蝶
「っ・・・・・」

「どうした蝶!どこか怪我でもした?」

「なんだ?蝶怪我したのか?」

「大丈夫か?」

沖田さん・土方さん・一さんがすごく心配してくれる。

「っ違います・・・ただ、ただ怖かっただけです。大切な人たちを失いたくないのに・・・私は結局人を殺す度胸なんてなかったんです・・・・。こんなんじゃ・・・あなたたちを、この怒濤の時代から守れないのに・・・ごめんなさい・・・」

そう言葉にすると体の力がふっと抜ける。

ああ・・・力を使いすぎた。

私はゆっくりと意識を手放す。

「っ蝶!!」

傾いた蝶の体を沖田が支える。
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