待ち受けカノジョ。


いつもの駅の駐輪場に停めてある自転車を、ガシャガシャと引っ張り出す私。

ペダルに足をかける。


…うん。

桃香の言葉は、忘れよう。

明日また訊けばいい。


そんな事より、今は自分の恋愛で胸いっぱいにしたい。

もうすぐ森田さんに会えるんだから…


森田さんは、学力が高くて有名な学校に通う大学生。

桃香の言う通り、中学まで家庭教師をしてくれていた。

今は他の子を3人くらいかけもちで教えてるらしく、忙しいみたいでなかなか会えない。



1ヶ月前―――

久しぶりに会った時、初めてキスをした。


今日は、森田さんの部屋でDVDを観る約束をしてるんだ。

けっこう濃厚なラブシーンがあると噂の話。


もしかして、ついに私も…?


ドキッ!

急に心臓がバクバクし始めた。


な、何を妄想してるんだ私はっ!!

シャカシャカと自転車をこぎまくって、スケベ心を風に流す。


それでも、忘れられない。

あの時の唇のやわらかい暖かさ…



森田さんになら…

こんな気持ちは初めて。

嬉しいような、イヤなような、恥ずかしいような。


でも、私も17歳だし…
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