たいむ あうと。
「同じ人間なのに、何で恨みあうんだかな…」
光典は悲しそうに囁いた。
争いがとても嫌いな光典…。
それでも戦わないと大切なものを失ってしまう。
本当は平和な世の中になってほしい。
でも、今は無理な願いだった…。
ー木陰の一族の拠点。
頭領である雅仁が険しい顔をして座り込んでいる。
そこでは、幼い龍が真面目に雅仁を見ていた。
説教を受けているようにも見えるが、龍は平然な顔をしている。
「…お前も、反対するのか」
雅仁は顔のシワを深めて龍に聞いた。
彼は首を縦に振って、はなしはじめる。
「桜の一族とは、一生分かり合えないよ!!条約を結ぶだけ無駄だよ」
泣きそうな目をして背中を小さくする。
「…」
木陰の一族は、条約の解任に迷っていた。
争いはしたくないが、代々の先祖が嫌ってきた者たちと協力するのは…と、反対派が多かったからだ。
「言っただろう。雅代が死んだのは、桜の一族のせいじゃない」
龍は”雅代”という言葉を聞いて、手を震わせた。
ー雅代とは、雅仁の妻で龍の母親。
まだ龍が幼い頃に行方不明になり、見つかったときには死んでいた。
その近くが、桜の一族の拠点だったのだ。
元から嫌いあっていた為、龍は桜の一族だと決定し、彼らを潰すために強くなろうとしていた。
「桜の一族だ…奴らがやったんだ…」
龍の目からは一筋の涙がこぼれる。
「りゅう…」
隣に座っていた美加がその涙を拭う。
「だがのー、それも変な話じゃな」
悠が入り口に立っている。
光典は悲しそうに囁いた。
争いがとても嫌いな光典…。
それでも戦わないと大切なものを失ってしまう。
本当は平和な世の中になってほしい。
でも、今は無理な願いだった…。
ー木陰の一族の拠点。
頭領である雅仁が険しい顔をして座り込んでいる。
そこでは、幼い龍が真面目に雅仁を見ていた。
説教を受けているようにも見えるが、龍は平然な顔をしている。
「…お前も、反対するのか」
雅仁は顔のシワを深めて龍に聞いた。
彼は首を縦に振って、はなしはじめる。
「桜の一族とは、一生分かり合えないよ!!条約を結ぶだけ無駄だよ」
泣きそうな目をして背中を小さくする。
「…」
木陰の一族は、条約の解任に迷っていた。
争いはしたくないが、代々の先祖が嫌ってきた者たちと協力するのは…と、反対派が多かったからだ。
「言っただろう。雅代が死んだのは、桜の一族のせいじゃない」
龍は”雅代”という言葉を聞いて、手を震わせた。
ー雅代とは、雅仁の妻で龍の母親。
まだ龍が幼い頃に行方不明になり、見つかったときには死んでいた。
その近くが、桜の一族の拠点だったのだ。
元から嫌いあっていた為、龍は桜の一族だと決定し、彼らを潰すために強くなろうとしていた。
「桜の一族だ…奴らがやったんだ…」
龍の目からは一筋の涙がこぼれる。
「りゅう…」
隣に座っていた美加がその涙を拭う。
「だがのー、それも変な話じゃな」
悠が入り口に立っている。