Do you love“me”?
そうなると、やっぱりいくら話しても理解してもらえない気がする。
どうすれば……。
考え込む私は、ただ焦るばかりで、手の平に嫌な汗がジットリ滲む。
「ほら、呼んで来てよ。それとも、呼べない事情でもあるの?」
きっと私の嘘を確信している杉本さんは、私に一歩近付き……その手をスッと上げた。
「離れて下さい」
カラカラになった喉から絞り出される震える声になんて全く耳を貸さず、私に向かってゆっくりと伸ばされる、杉本さんの指。
「いや……っ!!」
それが私の手首を掴んだ瞬間、目をギュッと瞑り、あげた小さな悲鳴。
だけど、私は――
「……え?」
驚きの声と共に、閉じた目をゆっくりと開いた。
それでなくても動揺しているのに。
次の瞬間、驚き過ぎて心臓が止まるんじゃないかって。
本気でそう思った。