僕の女神、君の枷~幸せって何だろう?


ひとつだけ大きく変わったこと。


それは、彼と夜、一緒に眠るようになったこと。

誤解されると困るけど。
文字通り、夜一緒の布団で眠るだけ。

それはごく自然に始まった。

風呂上り、彼にマッサージしてもらい、私は申し合わせたように先に床に就く。

家中の戸締りを確認した後、彼はそっと私の布団に入ってきて、背中ごしに私を抱いて眠るのだ。

「弘美さん、おやすみなさい」

その小さな呟きを合図に、私は安心して眠りについた。

彼の体温が背中を伝って私を温める。

腰に回された手は熱を帯びていたけれど。

彼がそれ以上の行為を求めることはなかった。


私はきっと彼に甘えていたのかな。

包み込まれるような安心感。
一体感。
信頼。

この気持ちがいつか愛に変わるものなのか、それとも違う何かなのか。

それを見極めたいという思いは、不思議と沸いてこなかった。

一緒にいることが心地良い。

それだけで十分だった。
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