僕の女神、君の枷~幸せって何だろう?


こんな慎ましやかな生活の中に、彼は本当に幸せを見出しているのだろうか?

とか……


彼が私に対して、親身になれば成る程感じる想い。


私は、彼が故郷に残してきた母親の身代わりなのかな?

とか……


たとえ財産目当てであったとしても、それが何だっていうのだろう?

癒されてるのは私の方なのだ。


――だいたい財産ったって、この家くらいのものだよ……


私にできるのは、彼がいつここを出ていっても良いように、今を楽しく過ごすこと。


何も求めない。

何も期待しない。


今が全て。
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