僕の女神、君の枷~幸せって何だろう?

父が倒れた時、娘は高校二年。

受験を控えた大事な時期だった。

母は、その数年前に癌で他界していたから。

一人娘のあたしが父の世話をする。

自分を含め、誰もが当然の如く私にそれを期待した。

自転車で二十分あまりの自宅と実家の間を、日に何度も往復した。

朝、主人と娘を送り出して実家へ。

父に朝食を取らせ、汚れ物の洗濯。

週三日は介護施設へリハビリに出かける父を見送った。

その足で自宅へ戻り、今度は自宅の掃除、洗濯、その他諸々の用事を済ませ。

夕方にはまた実家へ。

洗濯物を取り込んで、リハビリから戻る父を迎える。

父に早めの夕食を食べさせ、寝かしつけて自宅へ。

そして今度は、家族の食事の世話。

娘と主人が時間差で帰宅して、片付け終わるのが十一時過ぎ。

自分がゆっくり風呂に入る時間もなかった。

貪るように眠り、目覚ましで朝五時起床。

娘のお弁当作り。
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