青空ライン *Third Story*



―――――…



あたしは一頻り泣いた後、圭から離れた。



あー恥ずかしい。



今高校3年生で春から短大生になるのにいっぱい泣いちゃった…



あたしは圭の顔を見れずにいると涙でいっぱいにしてしまった圭の制服が目に入った。



ちゃんとタオル持ってきたはずなのに……



そして、役目を果たしてもらえなかったタオルはあたしの左手に捕まえられたまだった。



そうだ…今日は優からもらったタオルを持ってきたんだった。



あたし……未練がましいな。



これももう捨てなくちゃいけないのかな?



このタオルのおかげであたしの人生は大きく変わったんだけどな…



このまま優のことを好きでいたら優はもっとあたしのこと嫌いになっちゃうかな?



「お前、これからどうすんだよ?」



急に上から降ってきた圭の低い声。



何だかどこか違う世界に行ってた訳じゃないけれど、現実に思いっきり引き戻された気がした。


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