青空ライン *Third Story*



「…これからって?」



もう自分で別れ話を一方的にして別れた今…もうどうすることもできないよ。


優に幸せになって欲しくて身を引いたのに…



それに別れてから時間がどんどん速く流れて行ってる気がする。



「まさか俺たちの時のようなこと2度も繰り返すんじゃねぇよな?」



確かにこの状況は圭の時と似てる。



だけど今回は絶対とまでは言い切れないけどきっと優はあの女の人のこと本気なんだと思う。



そうじゃなかったら普通あたしさえしたことがない優の電話を代わりに出させたり



あんな誰が見ててもおかしくない部室の前でキスをしたり……しないだろうし。


「でも……戻りたいけどもう戻れないよ!



やっぱり…年下じゃ、あたしじゃ、駄目…なんだよ…」



最後の方は圭に聞こえたか分からないくらいの声になってしまった。



「あっそ。なら、同い年の俺と付き合って山下先輩に見せ付けるか?」



「…」



どうして、そんな突拍子もないこと…



「杏にはあんな男から見ても何でもできる王子みたいな奴とは釣り合わないじゃない?」



分かってる。ちゃんと分かってるよ。



それは学校の女子逹にもたくさん言われたこともあるし、自分自身それくらい釣り合ってないくらい分かってたよ……



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