青空ライン *Third Story*
圭と話したあの時、
“別れたにしても、もう一度話すべきだよ。”
圭は友達として話してくれた時確かにこう言ってくれた。
でも、あたしが連絡した所で彼は電話に出てくれるだろうか、メールを返してくれるだろうか。
ただでさえ、サッカーを毎日遅くまで頑張っていて、その上彼女らしき影だってある。
そんな状況なのにあたしの相手まで彼はしてくれるのだろうか。
もしかしたら優しい優なら他の女子のみんなに対応するようにあたしにも同じように対応してくれるかもしれないけど。
生徒が続々と登校してくる時間。
あたしは朝の登校ラッシュはどうも苦手でみんなが少し来る前に登校するようにしてる。
そして、やっぱり考えてしまうのは自分から手を離してしまった彼のことだけ。
あたしは考え事をしながら希美が来るのを今か今かと待っていると
教室の前の廊下で大きな声でまるで噂を流すかのように話している女子達の声が聞こえてきた。