青空ライン *Third Story*



「てかさ、聞いた?山下優先輩やっとあの女子マネージャーと別れたんだって!」



「でも山下先輩もう新しい彼女さんいるよね!」



「あー!私、昨日未紗と山下先輩が彼女さんとデートしてるの見たよ!



すっごく綺麗な人でやっぱり山下先輩が付き合うのはあーゆう人じゃないとね!」



「だよねー!ぶっちゃけマネージャーになって抜け駆けして山下先輩と付き合うなんて有り得ないし!」



「本当別れてくれて良か……」



急にあたしの耳が塞がれてそれ以上聞こえてくることはなかった。



思わず後ろを振り向くと青木くんがあたしの耳を塞いで「おはよう」と言っていて



廊下の方を見ていると、聞こえないけど朝から希美が女子逹に怒鳴り散らしている姿が目に入った。



あたしはそんな姿を見て嬉しくなって



「ありがとう」



って無意識に呟いていた。


そしてあたしが聞いても大丈夫だと悟った青木くんが耳から手を離してくれた。



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