青空ライン *Third Story*



「希美、あたしのために隠してくれてたのにごめんね。



でも、話してくれてありがとう。」



きっとこのことを知らなかったらあたしは今から優に会いに行こうなんて思わなかった。



本当に言いにくかったと思うのに話してくれたこと…本当に感謝してる。



言ってくれなかったら一生知らないままだったと思うし。



「杏、これからどうするの?」



心配そうにあたしを見る希美。
なんかごめんねと続けて言ってきた。


「希美が謝ることは何もないでしょ。



あたしにも分からない。今のこと問いただす勇気もない。



だけど今無性に優の顔が見たいから会いに行く。」



「行ってらっしゃい。本心は聞けなくても優先輩の顔を見れば、優先輩の彼女は分かるでしょ?」



あたしはコクンと頷いた。
そしたら希美は笑ってくれた。



「ごめんね。突然来ちゃって。お邪魔しました。」



あたしは家の前まで希美に送ってもらうと優の大学に急いだ。





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