青空ライン *Third Story*



希美の家から冬なのに汗が出るくらい最寄り駅まで走った。



それからちょうど来た電車に飛び乗った。



もう試合終わっちゃうかな。



携帯を開いてみると、優からメールが来ていて



【今日は初めて試合する学校は地方で有名な強豪校だけど最後まで諦めずに頑張ってくるから。 】



文章はもう終わってるのになかなか最後の―END―の表示が出てこなくて



下に向けてカーソルを動かしていると…続きがまだあった。









【杏に会いたい。】



「え…」



いつも優はそんなに会いたいなんて言わない。



たいていあたしが会いたいって言ったら時間を作ってくれる。



後は、勉強するために優の家に通って毎日会ってたくらい。



だから優が言うなんて本当に珍しいことなんだ。



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