金平糖のような甘い甘い恋
「な、なんですか?!」


 あたしは後ずさりした。


 「聞こえちゃうよ?お客さんに」


 と裕輔先輩は周りを指差した。

 
 「聞こえられたくなかったら黙ってろな♪」


 と距離を詰めてきた。


 「...ゆ、裕輔先輩?」


 あたしは裕輔先輩の顔を見た。
 すると....


 「シー」


 と静かにのポーズをとって
あたしの顔に近づいてきた。

 えっ?な、何?!も、もしかして...キス?!
 この態勢キスする態勢だよね?!
 ....漫画で見たことがある。
 あたしって悲しい人...はははは。


 「目瞑って」


 「え?」


 「目瞑れ」


 や、やっぱり、これって...キスなの?!
 あたしは聞こうとしたけど
目瞑れ、とまた言われたので瞑ることにした。

 ....き、緊張する。
 キ、キスされるのかな?

 あたしは固く目を瞑った。

 そんなあたしを見てクスッと笑い
大丈夫何もしないから、と言って


 「目にゴミついてたよ」


 とまたクスッと笑った。

 な、な、な、なんなの?!
 騙した?!騙したの?!
 ベタなことして騙したの?!


 
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