魔界のお姫様。ー3人の悪魔たちー
セルに連れられやって来た場所。


「こんな所あったんだ~。お花畑だあ~。わ~い!」

敷地内の丘の上。

魔界に咲く沢山の花たち。


「ルウナがまだ小さかったから、覚えてないかな~」


「え?」


「今日みたいに、ネルフさんやベーモンド様、フィア様がいらっしゃらない時、時々俺が世話係をしたんだ。」


「え~!!
じゃあセルに会うのは初めてじゃないの~!?」


全然覚えてなかった。


「そ。
昔から、お転婆で泣き虫で、フィア様がいなくて泣き止まなくて困ったよ。
今もお転婆な所は変わらないね。」


「む~!泣き虫ではないよ~!」


「クククッッ。
泣き虫なルウナをここに連れてくるとすぐに泣き止んで。ルウナは花が好きなんだってわかった。
全く世話のかかるお姫様だ。そこがルウナのいい所なんだけどね♪」



パチッッとウィンクされ
少しドキッッとした。




「ねえ、セルはラウルのこと知ってるの?」


「勿論だよ。
俺のほうが先に選抜隊としてここにいたから。
ラウルが来たのは、ラウルが18くらいの頃。」


「へ~え。
って、セルってラウルより年上!?」


見た目は、ラウルと同じくらいにみえる。



「俺は、ネルフさんより少し下、47歳だよ。」


びっくり…。

人間でいうと20くらいにみえるのに…


悪魔ってあまり歳とらないのかな。



「歳上の旦那様は嫌かな!?」


フッと顔が近づいて、
セルの甘い吐息がかかる。


ヤバイ…


甘い…


セルのウェーブがかった毛先が頬をくすぐる。



「い…嫌ではないけど…」


「そっか。
ルウナが俺のお嫁さんになるなら俺頑張ろう~」



う゛ぅ~


優しい顔して言わないで…



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