Aimez-moi plus(Love me more)
8.パートナー
それから1ヶ月後。

トントン拍子に事が運び、善は急げという倉木くんの熱意に負けて、私たちは入籍した。


仕事が忙しくて結婚式やハネムーンはないけど、今日は休みを取っての引っ越し。

ようやく一緒に暮らせるのだ。


「ふー。意外と荷物は少なかったね~」

倉木くんはまだ新入社員だってこともあったので、しばらくは共働き。相変わらず、先輩と後輩で仕事をしてる。

「ねぇ、倉木くん」

「あ」

「・・あっ」

呼んでしまってから気がついた。

自分も今は同じ名字なのだ。

「ごめんね、晴弥」

腕を広げると、晴弥が腰に腕をまわしてくる。

「お腹すいたでしょ?何かとろうか?」

まだ荷物は運び込んだばかりで、荷解きはできていない。
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