Le jour du lis de la vallée(スズランの日)
「おい、絵里子」



バスタオル1枚で寝転がっているところに、いきなりあのダサい男が入ってきた。


「きゃっ!!!」


私はあわてて足元にあったシーツをかぶる。

「わっ・・・悪い。風呂入ってたのか」

「なななんでいきなり入ってくるのよ!!」

「何度か携帯に電話したんだが、出なかったから・・・」


そういえば、ゆうべから何度か鳴ってたような・・・・

でも、悠馬さんが離してくれなくて・・・とまたゆうべのことを思い出してしまう。


「と、とにかく1時間後には出るからさっさと支度しとけよ」

「わかったから早く出て行って!!」


私はバタンとドアが閉まった音を聞いてから、シーツを持ち上げた。




今日の仕事は雑誌の撮影だけだもんね

そしたら、素敵な服を買いに行って、悠馬さん待ってよう。





私はうきうきした気分で撮影へと向かった。
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