Le jour du lis de la vallée(スズランの日)
朝、目が覚めると私は服も着ないでベットに寝ていた。

重い体を持ち上げると、隣に悠馬さんのぬくもりはなかった。

いろいろ考えたけど、私は考えるのをやめてシャワーを浴びた。

悠馬さんが触れてくれた場所を丁寧に洗い流す。

思い出すとまた・・・・


そう思いながらバスルームを出ると、部屋の電話が鳴った。

バスタオルを巻きつけたまま、ぬれた髪を拭きつつ電話に出る。

『おはよう』

その声はゆうべ耳元で甘い言葉をささやいてくれた声だった。

「お、おはようございます!」

急にゆうべのことを思い出して、今度は恥ずかしくなってしまう。

『ごめんね、朝隣にいられなくて』

悠馬さんは申し訳なさそうに言った。

「い、いえ・・・」

『朝一で撮影だったこと、すっかり忘れててさー。うっかり寝坊しそうになっちゃったんだ』


な、なんだ・・そうだったのか・・・
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