さよなら、いつか。①―幕末新選組伝―
「お前ぇはなんでそんな生意気なんだよ!」
「うるさい!原田さんだって大人気ない!」
今日もまた始まった。
掃除、洗濯、料理、そして原田さんとの言い争い。
ここにきて2週間がたち、この繰り返しが私の毎日になっていた。
そして――
「お前ぇら、毎日毎日朝っぱらからうるせぇんだよ!」
やっぱり来た!
「だってよ歳、この女がギャーギャーわめくもんだからよぉ。」
原田さんがむつけたように土方さんを睨んでいる。
「お前ぇらいい加減大人になれよ・・・。」
土方さんは小さな声で呟いてはぁーっとため息をついた。
こんなに毎日怒られて土方さんは絶対私のこと嫌いだろうな。
いつか斬られるかも、と考えたら一人で苦笑してしまった。