さよなら、いつか。①―幕末新選組伝―


「お前ぇはなんでそんな生意気なんだよ!」





「うるさい!原田さんだって大人気ない!」





今日もまた始まった。





掃除、洗濯、料理、そして原田さんとの言い争い。





ここにきて2週間がたち、この繰り返しが私の毎日になっていた。





そして――





「お前ぇら、毎日毎日朝っぱらからうるせぇんだよ!」





やっぱり来た!





「だってよ歳、この女がギャーギャーわめくもんだからよぉ。」





原田さんがむつけたように土方さんを睨んでいる。






「お前ぇらいい加減大人になれよ・・・。」





土方さんは小さな声で呟いてはぁーっとため息をついた。





こんなに毎日怒られて土方さんは絶対私のこと嫌いだろうな。






いつか斬られるかも、と考えたら一人で苦笑してしまった。


< 120 / 308 >

この作品をシェア

pagetop