さよなら、いつか。①―幕末新選組伝―



その衝動で、唯一の灯りだった行灯が消える。






「…俺は、死んじゃうの?」





沖田さんの手が頬に触れる。




怖い…。




まるで、沖田さんじゃないみたい。





「武士の誠を忘れて、病床に埋もれて死ぬの?」





何も言えない。





あまりにも沖田さんの瞳が冷たくて。





「ねえ、答えてよ?」








「はい、そこまでー!」




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