Vrai Amour ~妃奈の場合~
「妃奈・・・」

ソファーに座っていた恒輝さんが立ち上がり、時間だと促す。

「お義兄さんもかっこいい・・・」

美桜はすっかり頬を染めてうっとりしている。

「こら、美桜にはあげないんだからね」

そう言って、恒輝さんの腕に手をかけると恒輝さんは笑った。

「二人にもきっといい人が現れるよ」

その笑顔があまりにも嬉しそうで、私はちょっと頬を膨らませた。

双子は照れくさくなったのかそそくさと部屋を出て行く。

「・・・何、膨れてるの?妃奈」

恒輝さんはそう言って、私の背中に腕をまわす。

「・・・あんな笑顔、双子にでも見せたら嫌です」

口を尖らせたままもごもごとそう答えると、不意にふわりと身体が浮きあがった。
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