スノー・センチメンタル
車は走るのが仕事。走るしか能がない。自分の出来ることをやって、人間たちに便利に使われて、それで満足……なのだろう、多分。

中には、走るためだけに存在する車に、まるで恋人かのように溢れんばかりの愛情を注ぐ、変わった人もいるけれど。



私は毎日シフト通りに職場のパチンコ店に通うしか能がない。そんなやつでも愛してくれる人がいればいいのに。車はズルい。車マニアの人たちに無条件で愛されて。

私も無条件で愛されたい――――



愛されたかった……。




「お菓子食べたい」


感傷にひたっているところを、あっくんの一言に邪魔された。


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