スノー・センチメンタル
目の奥がじぃんと熱くなった。それは痛みを伴うほどの熱さで。

視界が霞んであっくんの輪郭が滲むから、何度も何度も瞬きをした。あっくんの顔が、表情が、仕草が、姿が……見えなくなっちゃう。そんなの嫌だ。



「いらないの?」

ちっとも受け取らない私に、あっくんが意地悪な顔で聞く。


「いるよ、いるに決まってんじゃん。待ってたんだから」

慌ててそれをあっくんの手から奪った。



「私はこれを――――



……ずっとずっと待ってた」




< 37 / 48 >

この作品をシェア

pagetop