イジワル先輩の甘い恋の魔法
「まぁ、せっかく来たんだし片付け手伝えば?」
「そうですね。でも何をしたら……」
その時……。
「危ない!」
そんな声が聞こえ、私が振り向くと、壁に立て掛けてあった大きな脚立が倒れてきていた。
私に向かって倒れてくる脚立。
周りから悲鳴や“逃げろ!”“危ない!”の声。
でも私は恐怖で足が震えて、その場から動けなくなっていた。
もうダメ……。
私は目をギュッと閉じ、手で頭を守った。