彼女志願!
そして連れてこられたのは、本当に郊外の端整なたたずまいの洋館だった。
「ここはなんなんですか?」
近くの駐車スペースで車を降りて、あたりを見回す。
濃い緑がどこまでも続く並木道。
観光地というわけでもなさそう。
古いお金持ちが持っている隠れ家みたい。
「靴の美術館……と言ったところでしょうか」
「靴……?」
「このあたりの土地数キロと建物丸ごと、Chanteの副社長の個人所有だそうです」
Chante(シャンテ)
国内外に支店を持つ、女性のための一流シューズメーカーだ。
残念ながら私は一足も持っていないけれど、いつかは所有したいラグジュアリーブランドの一つでもある。