彼女志願!
プツ、と通話が繋がる音がした。
出た……!
重い石を飲み込んでいたようなおなかの中が、ほんの一瞬軽くなる。
「穂積さん!? モエです、あの、今どこにいらっしゃいますか?」
『――』
「穂積さん……?」
どうして無言なの?
本能的に感じた恐怖で、声が震えた。
『――穂積は今、電話には出られないわ』
「――!!!!」
携帯の向こうから帰ってきたのは、落ち着いた女性の声。
どうして穂積さんの携帯に、女の人が……。
穂積さんが年上の人と一緒にいたという、アキの言葉が脳裏に浮かぶ。