彼女志願!
「頭も洗ってあげます」
「いいですっ!」
そうやって、洗ってあげる、いりませんのやりとりが続いて――
「――じゃあ、頭だけ……」
「仕方ありませんね」
お互い最大の譲歩をして、どうにか意見のすり合わせが終了した。
はぁ……。
二重にバスタオルを体に巻き付けたまま湯船につかる私。
あーもう、これ何かの間違いじゃないの?
なかばやけくそな気持ちで穂積さんを呼ぶと、腕まくりをした穂積さんがニコニコしながら入ってきた。
「さぁ、やりましょう」
「はい……」