彼女志願!

「頭も洗ってあげます」

「いいですっ!」



そうやって、洗ってあげる、いりませんのやりとりが続いて――




「――じゃあ、頭だけ……」

「仕方ありませんね」



お互い最大の譲歩をして、どうにか意見のすり合わせが終了した。


はぁ……。




二重にバスタオルを体に巻き付けたまま湯船につかる私。



あーもう、これ何かの間違いじゃないの?



なかばやけくそな気持ちで穂積さんを呼ぶと、腕まくりをした穂積さんがニコニコしながら入ってきた。




「さぁ、やりましょう」

「はい……」





< 175 / 648 >

この作品をシェア

pagetop