彼女志願!
「――はい」
私は私。
だけど万年初版作家と発行部数1000万部じゃ、天と地の差があるわけで……。
編集部が作家に差をつけるのも、当然だと思ってしまう私は、卑屈すぎるのかもしれない。
穂積さんは、そんなことを気にせずに、私は私らしいお話を、書けばいいってことを言いたいのかな。
だけど結局私は、重版知らずな初版作家だし。
なかなか割り切れないよ……。
「ところで、ご提出いただいた、蛇の話なんですが」
たっぷり時間をおいて、口火を切る穂積さん。