彼女志願!

見つからないようにしなくっちゃ……。



人目を盗んで(一応自分の実家なのに)

こっそりお風呂に入って、キッチンでお水と一緒に薬を飲んでいると


「あれえ、萌ちゃん!」


トイレ帰りなのか、たまたま廊下を通りがかったおじさんが、ふらりと顔をのぞかせた。



「あ……おじさん、こんばんは」

「聞いたよ、萌ちゃん、東京で漫画描いてるんだってね!」

「いや、小説です……」

「あ、そうそう、それで、儲かるのかい?」

「いやぁ……」

「いつまでも親に心配かけないで、親孝行しないとだめだよ~」

「……」



ワハハハ、と大笑いするおじさん。




< 356 / 648 >

この作品をシェア

pagetop