彼女志願!

「心配かけてごめんなさい。もうあんなことしないから」



二十歳を過ぎれば自動的に大人になれるわけでも

物わかりがよくなるわけでもないけれど

自分には守らなければならない存在がいるのだと思えば、少しずつ変われるような気がするの。



「そうですよ。自分を傷つけるような真似はやめてください。俺に愛されているって、自覚を持ちなさい。自分を大事にしないと、許しませんよ」



穂積さんの甘く優しい命令に、胸が締め付けられる。



「はい……」



うなずいてから、彼の額の髪をかきわけ、そっと唇を押し付けた。



私が弱っているときは穂積さんから与えられるもの……。



だったら穂積さんが弱っているときは、私が彼に惜しみない愛情を与えよう。




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