彼女志願!
もうかれこれまる五年、穂積さんを穂積さんと呼び続けてきたのに
今更「真一」だなんて、恥ずかしすぎる。
そう、しどろもどろになりながら説明すると
「どうせ聞くのは俺だけなのに?」
と、笑われる始末。
穂積さんはわかってない。
温泉で知らない人にハダカを見られることは恥ずかしくないけれど
知っている人に見られるのは結構恥ずかしいということを。
「――萌、言えないなら俺の上に来て」
大きな手がウエストを撫でる。
「お……おしおき、ですか……?」
「いいえ。俺は萌が本当に嫌がることはしていないので、ご褒美です」