彼女志願!
うーん……
なんでだろう。なにこの子、と思いつつも憎めない。
彼が明るくて物怖じしないからだろうか。
得な性格だなぁ……。羨ましい。
そして船は数分で島へと到着する。
そもそも、遠くからとはいえ、島全体を見渡せるくらい、神楽島は小さな島だった。
穂積さんは、坂の上におうちがあると言っていたっけ……。
スーツケースをからころ押しながら、ぼんやりと、坂の上のこんもりと繁る緑を見上げた。
何気なく、携帯を取り出す。
一応電波はある。
出発する前の晩と今朝、穂積さんにメールはしたけれど返ってこなかった。
っていうか、電源が切られているから見てすらなさそうなんだけど。