彼女志願!
門を開け、中に入るニーナ。
私もあとに続いて、玄関までの敷き詰められた玉砂利の上を歩く。
いったいどんな人が住んでいるんだろう……。
何気なく庭のほうを見ると、きちんと草もむしってあって、毎日手入れされているのがわかる。
この時期は放っておくと、あっという間に草でぼうぼうになってしまうもんね……。
丁寧に掃除された軒先、そして植え込みの刈込一つからも、この家が長く大事にされたいい家だってことが伝わってくるようだった。
「いい家ね」
「そうかぁ? 俺は古くて嫌いだな。しけてるし、陰気くさい」
ニーナはそう言って、ガラリと引き戸を開け放ち、奥に向かって大きな声で叫ぶ。
「ユズ、いるか~!?」