彼女志願!

「ここには、呼ばれるべき人がいません。そんなんじゃ、遺言公開しても、意味ないと思います!」



さすがバンドのボーカル。

澄んでよく通る声だ。


――って。

いやいや!!!


なになにどういうこと!?



興味津々になって、ニーナを見上げる。


もちろん驚いているのは私だけじゃない。


ニーナのお父さんはもちろんのこと、その他御親戚一同も、眉をひそめつつ「どういうこと?」とささやき合っている。



「ねぇ、穂積さん、どういうことなんでしょう――」



ドキドキしつつ隣の穂積さんを見上げると


なんと彼は、うっすらと笑っていた。



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