彼女志願!
「真一君、君はなにか知っとるみたいだが。どういうことか説明してくれんか」
白髪まじりのおじさんが、周囲を代表して問いかけてくる。
「それは、遺言状で明らかになることです」
穂積さんは体の前で腕を組み、軽くうつむく。
それは確かにそうかもしれない。
だけど彼の、ちょっと人を食ったようにも見える淡々とした様子が、広間の御親戚の皆さんの気に障ったのか、一瞬場がざわついた。
「当主に気に入られとったからって、なぁ」
「そもそも……あんた、お母さんはどうしたんだね」
「年長者を差し置いて偉そうじゃ」