彼女志願!
嘘だと言ってー……!!!!
ダラダラと冷や汗が流れる。
「――モエ」
「――」
手にしていた文庫本を下ろし、ちらっと目線を持ち上げると。
間違いなく、穂積さんが私を見下ろしていた。
はうう……。
「そんな、雨の日に捨てられた子犬みたいな顔をしてもダメですよ」
「あの……」
頭の中をぐるぐると言い訳が回ったけれど結局何も言えなくて。
「ごめんなさい……」
しょんぼりしながら頭を下げていた。