彼女志願!

嘘だと言ってー……!!!!


ダラダラと冷や汗が流れる。



「――モエ」

「――」



手にしていた文庫本を下ろし、ちらっと目線を持ち上げると。

間違いなく、穂積さんが私を見下ろしていた。



はうう……。



「そんな、雨の日に捨てられた子犬みたいな顔をしてもダメですよ」

「あの……」



頭の中をぐるぐると言い訳が回ったけれど結局何も言えなくて。



「ごめんなさい……」



しょんぼりしながら頭を下げていた。



< 593 / 648 >

この作品をシェア

pagetop