彼女志願!
「この一週間……俺のことばかり考えてた?」
「――」
「どうして連絡くれないの、とか。あれは嘘だったんだろうか、とか……」
彼の手を振り払おうとしたけれど、体が言うことを聞かない。がんとして動かない。
あきらめて、こくり、とうなずくと
彼はもう一方の手でかけていた眼鏡を押し上げる。
「実は凛先生のこと、忙しくてほとんど忘れていました」
どこか楽しげにも聞こえる、穂積さんの声。
ガーン……と大きなハンマーで頭を殴られたような衝撃を受けて、めまいがした。
いや、そのくらいは想像してたけど……
大好きな穂積さんから「ほとんど忘れていました」って言われるのは、けっこう辛い。