彼女志願!

紙のように顔面を蒼白にするユズさんを置いて、私と穂積さんはホテルを出る。



「穂積さん……」

「――」



穂積さんの背中は問いかけを拒むかのように緊張している。



「穂積さん」



だけど私は声をかけずにはいられない。


これは放っておいていい状況じゃないと思ったから。



「――」



穂積さんはゆっくりと肩越しに振り返り「すみません」と小さな声で謝罪した。



「今夜、ちゃんと話します」



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