彼女志願!

穂積さんを見上げて、にっこりと笑った。

唇の端を思い切り持ち上げながら。



「私の彼女志願も、仕事で疲れててつい、受けちゃったんですか?」

「――だったらどうします?」

「穂積さんも判断力が鈍るくらい、疲れることがあるんだなぁって……思います」

「俺のことをなんだって思ってるんです。ロボットじゃありませんよ」



苦笑する穂積さん。


あ、今の顔好きだ。


唐突に思った。


どんな表情でも、穂積さんの一部だと思うと、全てが愛おしく感じる。



私やっぱり、この人が好きなんだ。


これまで穂積さんのことを、ただ優しい人だって思ってたけど……


それだけじゃないってこともわかった今

彼が自分の思ってた人と違っても、好きだ。



大好きだ。



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