歩み続ければ
「ハァ...」

私は今公園にきていた
いつものように中山君と...
中山君には悪いけど本当は蓮とがよかった

「おまたせ」
中山君の手にはペットボトルが2本握られていた
「はい、これ!」
相変わらず中山君は優しい
「ありがとう」

そしていつものように2人で私の相談にのってくれたり
お互いのクラスでのはなしや
本当にくだらない話ばかりしていた

----蓮との思い出の公園で...

「あ、そうそう。 新しい蓮の情報噂で聞いたんだよ?」
「うん」
正直今の私には蓮の情報よりも蓮の笑顔がほしかった
「でね..驚かないで聞いてほしいんだけど..」
なんだろう・・・

「う、うん」

「実は---」


----蓮に彼女ができたって


「っえ?!」
蓮に彼女...
信じられなかった
私は驚きで手に持っていたペットボトルを落としそうになった

でも..驚きよりも後から悲しみがこみ上げてきた
そしてその悲しみは塊となって..涙になった

「--っ...」
自分でも必死で耐えたけれどもダメだった..

中山君の顔がみれない..

今私きっとひどい顔してるよ..

「蓮にはもう彼女がいるんだ..そろそろあきらめたらどう?」
平然な顔で言う中山君の顔は怖かった
今まで協力してくれたのにどうしていきなりそんなこというの..
「...な...んで?..」
「理由なんてない。 俺の彼女になれよ...」

え?
今なんて..

「遥のことを振った男なんてもう忘れろよ...」
ムリだよ..
例え蓮に彼女ができたとしても私の蓮への気持ちは変わらない

「私...蓮じゃなきゃ無理だよ..」
中山君にとっては私の蓮に対する恋は終わったかもしれない
でも
私自身、終わってはいない

だって..好きだから

「私、帰るねっ..」
そう言い、ベンチから立とうとしたその時
誰かに手を握られた
「俺にしとけよ..」
さすがの私も限界だった
本当無理なの..
蓮以外はダメなの..
中山君が私へ恋愛感情を抱いていると知った瞬間私は
驚きでいっぱいだったけど本当は気づいていたのかも知れない
本当は、中山君の優しさに甘えていたんだ
きっと。

「中山君、私甘えてた...逃げてた...でももう逃げないから..」
「そんなつらいなら俺にしといた方いいよ...」
「つらいかもしれないけどつらい恋の分だけ蓮のこと好きって
 自信もっていえるから..」
「じゃ、俺のこの恋はどうすればいいんだよ...」
「それは...」
私は言葉に戸惑った
私のわがままで今まで付き合わせた彼を私の都合で離してしまってはいいのだろうか
彼の気持ちはどうすればいいのか...

「わかんないよ...」
頭はすでにパンパンだった
それに
蓮との思い出の公園なのに...

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