■□ムーンライトエクスプレス□■
昔から嫌なことがある度に「あぁ~隕石落ちてこねぇかな」などと考えたものだ。
そしてクリスマスが近付いてきた今日もまた、俺は「隕石落ちてこねぇかな……というかピンポイントでカップルに落ちろ」と願ったのだった。
 
 そして今、とうとうそのことに対して説教をくらっている真っ最中。
 正座をする俺の前でつらつらと不満をぶちまける少し幼い美少女はちょっと早いサンタからのクリスマスプレゼント――ではなくて自称サンタの使い魔。
 なんじゃそりゃ。不法侵入は犯罪ですよお嬢さん。
 
「だぁかぁらぁ……あなたが願う度にいろんな世界に隕石が落ちちゃってるわけ! わかる!? ハルマゲドンの大セールよ!」
 
んなアホな。俺にそんなどこまでもはた迷惑な能力があるわけがない。もしホントだとしたら申し訳なさすぎてホント……ホント……どうする?
 
「……で、なんでサンタの使い魔さんがわざわざ俺の所に?」
 
 いや、マジで俺が隕石落としてるなら下手すりゃ、あいるびーばっく的な殺人サイボーグが来てもおかしくないのだから、美少女の使い魔くらいむしろ歓迎したい気持ちでいっぱいだ。てかサンタはロリコンだった、というブロークンドリームな新事実に心の動揺と足の痺れが隠せないから正座は許してくださいお願いします。
 
「……とうとうこの世界にも隕石が落ちてきたの。間違いなく地球は滅ぶ大きさね。三回は地球が滅ぶ大きさね。わかる? チェホンマンでも止められないのよ?」
 
えらいこっちゃ。
 
「今はサンタが頑張って食い止めてるけど……長くは持たないわ……」
 
……サンタすげぇ! チェホンマンよりすげぇ。世界中飛び回ってるだけはある。ちょっと尊敬してきた。
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